第29回佐倉朝日健康マラソン完走の記録

今シーズン最初で最後のフルマラソンを走ってきた。結果からいうと、昨年に比べて全然練習不足なのに自己ベスト更新という、複雑に嬉しい結果だ。昨シーズンは、筑波と佐倉のフルに出たが、3年越し計画の初フルマラソンということで、LSDだB/Uだインターバルだといろいろやって、毎月150km以上走った結果4時間半切りに成功した訳だが、今年は仕事のパターンが変わったり、怪我や体調不良などで月平均100kmも満たない状態での参戦。正直、このコンディションでどこまで走れるのかかなり不安だった。去年のトレーニングっていったいなんだったんだ?ということにならぬよう、今回のマラソンを振り返ってみる。

前日、喝を入れ荷物を詰める

中学生の頃から、本番の試験や試合の前には、トンカツを食べて「勝つ」「喝」のゲンを担いできた。ということで、昨晩の夕食はトンカツ定食。ただし、このゲン担ぎ効果の程は定かではない。バスケの試合では勝ったが、大学受験では見事に落ちた。この件では今回の結果には無関係と言い切れる。

食事の後に荷物の準備をしたが、これは昨年とちょっと違う。昨年は、エナジーバーにゼリー飲料に絆創膏にキネシオの予備とそれを切るハサミと....思い出せない程の重装備をウェストポーチに詰め込んで、ユッサユッサを揺らしながら走ってしまった。今回は、カーボンショット2本と絆創膏2枚にポケットティッシュのみを小さめのウェストポーチに入れた軽装備。これは快適だった。快走に若干寄与しているかもしれない。

朝、5:00起床で出陣

昨夜は、いつもより若干早い時間に、普段どおり床で本を読みながら寝付いたが、5:00AMのアラームをセットする事に気づいたのは、寝落ち直前だった。もし、これを失念していたら今日の結果は有り得なかっただろう。
5:00ジャストにベッドから飛び出し、顔も洗わず髭も剃らずに昨晩用意したリュックサックを背負って家を出る。気温5℃の中、横須賀線新川崎駅まで約20程自転車を漕ぐ。途中で気づいた失敗が、手袋と耳当てを忘れしまったこと。家に取りに戻ることも考えたが、面倒だが強行してしまった。これは今日の最大の失敗だったかもしれない。
新川崎から快速エアポート号にのり、車内でオニギリ2個の朝ごはん。ガラガラの車内だがランナーらしき格好の人もちらほら。このままJRの佐倉駅までも乗り換えなしで行けるようだが、案内に従って船橋で京成線に乗り換えて京成佐倉に向かう。
京成佐倉の駅から会場までの2kmは、昨年同様に歩くことにした。

会場到着

過去に一度でも参加したことがある大会は、受付、荷物預りの段取り、トイレの位置など要領がわかっているので、心理的に余裕ができる。これは結構なアドバンテージになると思う。今回は何のトラブルもなく着替まで終了。
靴の紐を締めようとして、RCチップが無いことに気づく。あれ?と思って確認すると、どうもRTタグという仕掛けで計測するらしく、足にチップを付けるのではなく、ゼッケンの裏側に両面テープで何かが固着されていた。技術の進歩にバンザイ。

この会場はあちこちにトイレが分散していて、比較的トイレ渋滞は少ない大会だと思う。(それでもスタジアム最寄のトイレは大渋滞だったが、これはあそこに並ぶのが間違っていると思う)受付テントのある野球場から階段を下ってテニスコートの周辺はアップしやすい場所。また、テニスコート脇のトイレも穴場で空いている....ハズだったが、結構並んでしまった。
今回は軽装備だし、貴重品もPASMOと現金数千円のみとしたので、これだけはポーチに入れて走ることにしたので、混雑する荷物預りは利用しなかった。スタジアムの観客席の一つに場所を確保し、そこにリュックを放置してスタート地点に向かう。万一、荷物が盗難されても、寒ささえ我慢すれば帰宅できるはず。

いよいよスタート

総勢1万人規模の大会なので、都庁ほどではないがそれなりの大混雑。予想タイム別に陣地が割り振られているので、4時間半〜5時間組の後半に位置をとった。これは出だしにマイペースをキープできたので吉だったと思う。

スタート位置までは3分半かかったが、小出監督が見送ってくれた。「みんな、戻って来いよ〜!」と激を飛ばされてスタジアムを後にする。

前半

前述の通り、どの程度走れるか不安だったので最初は本当にマイペースだった。6kmあたりで、ペースランナーを取り巻く渋滞に追いつくが、これが5時間のペースランナー。さすが当初から5時間狙いはマズイだろうということで、渋滞を抜け、4時間半のペーサーを追いかけることにする。追いかけると言っても、無茶はせず、人混みの前が空いたら抜け出して次の集団の末尾に付くという、週末の高速道路のような走り方をした。そんなこんなで10km手前で4時間半ペースランナーに遭遇。このまま付いていっても良かったが、ペースランナーの周囲は人が多く、走りにくいので、追い越してしまった。(どうせ、後半は自分のペース落ちるだろうから、その時は追い越してもらえば良いという気持ちだった。)

そういえば、5km手前のコース右側で、民家前の側溝の蓋に15cm程の隙間があったのが怖かった。追い抜く際に知らずに足を突っ込むと、その日はリタイア間違いない。もしこのブログ記事を佐倉マラソンの関係者の方が読んでいたら、来年は何らかの対処をお願いしたく候。

なんとなく足の調子も良かったので、自己感覚で6分/km程度ならいけるかなと思いながら走り続ける。途中では何箇所か強風のところがあり、なかなか大変だった。不思議なもので向かい風は必ず印象に残るのに、追い風があったことは覚えていないものだ。
本大会のコースの特徴の一つが、金メダルジョギングロードという由緒ある(?)ジョギングコースを走れること。尚子コースと裕子コースがあり。この辺で小出門下生の気分だけを味わう。

田んぼ風景が終わり草ぶえの丘を抜けると、印旛沼に対面できる。ここで景色が広がる瞬間が好きだ。

20kmのエイドで給しながら、1本目のカーボンショットを補給。手がかじかんで、吸口を切り取るのに苦慮。

コースのちょうど半分の所に、時計が設置されていて、2時間7分を示していた。単純計算では、4時間20分を切れる。悪くても4時間半だと思うと、練習不足の脚を棚に上げて頑張っちまおうかなという気になるのだ。

後半

25km地点で、会社の元上司の応援を受ける。佐倉在住の方で娘さんも走っているらしい。
その後は桜の植えられたサイクリングロードを走るが、昨年より開花が遅いようだ。そのうち、本大会のシンボルである巨大風車が見えてくる。この巨大風車は、wingfeet01さんTwitterのアイコンでもあるが、本大会では30kmの壁への前奏曲でもある。

再び金メダルロードだが、その途中に30km地点がある。その前に橋の手前で一旦小休止してストレッチして身体をリセット。「さあ来い。30kmの壁!」と空元気を出す。ちなみに、これ以降はイッパイイッパイなので、もう写真をとる余裕はない。
ふくらはぎも太もももパンパン。脚の裏にはマメの感触。35kmを超えると、下半身には平気な部位は一切無くなってしまった。
ラソン中に胸が痛くて死んだ人はいるかもしれないが、足が痛くて死んだ人はいないだろうと仮説を立て、痛さに気づかないふりをして、腕を振り足を前に出し続ける。
自分はこんなにもドMだったのか思える小一時間だ。(ほとんどの市民ランナーさんはそうでしょ)

ラスト2km。手元の時計で4時間11分。うーん、20分キリは無理かな。密かに思ってはいたものの現実は厳しい。適当に流してもサブ4.5は余裕。そう思って気持ちが萎えそうだったが、「ネットなら20分切れるかも」という一途の思いを糧に5'45/分ペースでラストスパート。最後の坂は相当酷い表情だったと思う :p)

ゴール

走っている間は我慢できた寒さも、ゴールして身体が止まると堪える。クールダウンどころかチルド・ダウンのように身体の芯から冷えてきたので、ストレッチもほどほどに記録証をもらって着替に戻る。それからストレッチして焼そば食って、(寒いけど飲みたかったので)缶ビール飲んで帰路につく。
駅までの2kmは流石に歩けず、バスのお世話になった。

さて結果は

以下は当日発行された完走記録証から転記。

 記録:4:22:**  
 ネットタイム(参考):4:19:**
 総合順位:274*位
 種目順位:124*位
 気象条件(8時現在):天候 曇り/気温 6℃/湿度 54%

ちなみに、昨年の同大会でのタイムは、グロス4:24:48 ネット4:21:22 であり、これが一年間自己ベストだったので、今回は自己ベスト更新ということになる。

昨年は足がツリそうになって、なんども立ち止まってストレッチを行いタイムロスしたが、今回はそれを最小限に抑えられた。足は痛かったものの、不思議とツリそうな感覚がなかったのが幸いしたようだ。足への負担を抑えるために、普段より小刻みなピッチを意識したのが功を奏したかもしれない。

さて、来年も東京マラソン外れたら、佐倉にくるかな。
一年間待ってろ、風車と印旛沼